肝炎・肝硬変・肝臓がん のエキスパート
「私たちはがん治療をあきらめません」

肝炎・肝硬変・肝臓がん

肝臓がんの現状
  • 日本では、肝臓がんによる死亡者数が年間3万人を超えており、男性では死亡順位第4位、女性では第6位となっています。
  • 肝臓がんは早期発見が難しく、予後が悪いがんとされてきましたが、肝炎対策基本法の施行以降、治療が進歩しています。
肝炎・肝硬変について

肝炎・肝硬変とは

  • 肝炎:
    肝炎ウイルスに感染し、肝臓に炎症が起こる病気。全身倦怠感や食欲不振などの症状がありますが、自覚症状がないことも多いです。「肝がんの高危険群」と考えて対処すべきです。
  • 肝硬変
    慢性肝炎が進行し、肝細胞が破壊された後に線維が沈着し肝臓が硬くなる病気。進行すると浮腫や腹水、黄疸などの症状が現れます。肝硬変が長期化すれば高い確率で肝臓がんになります。

肝炎・肝硬変の原因

肝炎の大部分は肝炎ウイルスによる感染が原因ですが、アルコールの飲み過ぎや肥満、糖尿病などによる脂肪性肝炎も原因となり得ます。

肝炎・肝硬変の治療法

ウイルス性の肝炎や肝硬変には、抗ウイルス薬による薬物療法が重要です。自己免疫性肝炎では副腎皮質ステロイドが、脂肪性肝炎では禁酒や食事療法、運動療法が重要です。

CART療法(腹水濾過濃縮再静注法)について

腹水濾過濃縮再静注法(CART: Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy)は、難治性腹水の治療法です。この方法では、腹水を体外に取り出し、ろ過して濃縮した後、蛋白成分などを患者さんの体内に再静注します。

KM-CART法の特徴

  • 全量処理
    腹水の全量を排液し、全量を処理する。
  • 膜洗浄システム
    従来のCARTでは処理できる腹水量に限界があったが、KM-CART法では膜洗浄が可能なシステムにより、詰まりやすい腹水でも高速で大量処理が可能。
  • 高い効果
    大量の腹水を処理し、多くの蛋白を静注点滴することで、1回あたりの治療効果が高い。

実績

  • 2010年からCART治療を開始し、2017年からKM-CART法を導入。
  • 2017年から2021年までのKM-CART症例数は約640例。
  • 1件あたりの最大処理腹水量は約18リットル、平均処理腹水量は約7リットル。

治療スケジュール

  • 基本的に2泊3日で行われます。
  • 1日目は術前検査、2日目にCART治療、3日目は採血の結果を確認して退院となります。
  • CARTは保険適応治療法で、2週間に1回まで受けられます。
  • 治療を受けるには、まずかかりつけ医に相談し、診療情報提供書と共に受診予約が必要です。

KM-CART法は、難治性腹水を効果的に治療するための先進的な方法であり、大量の腹水を処理することで患者さんの症状緩和に寄与します。

肝臓がんについて

肝臓がんの診断

  • 血液検査
    肝機能やウイルス関連のマーカーを調べます。
  • 画像診断
    超音波、CT、MRIなどを用いて肝臓がんの存在や状態を評価します。
    ー超音波は非侵襲的でスクリーニングに有用。
    ーCTでは、典型的な肝細胞がんは造影早期相で濃染し、後期相で低吸収となります。
    ーMRIは、特にガドリニウム造影剤を使用したdynamic MRIや肝特異性造影剤を使用した場合に有効です。
  • 腫瘍マーカー
    AFP(アルファフェトプロテイン)やPIVKA-IIなどのマーカーが肝がんの指標となります。

肝臓がんの治療

肝臓がんの治療には様々な方法があり、腫瘍の特性と肝機能の状態を考慮して患者様に合わせた治療法を行います。

肝切除・肝臓のがん部分を外科的に切除する方法。
・確実な局所コントロールが期待できるが、侵襲が大きく、肝予備能が不良の場合は適用できない。
経皮的治療【ラジオ波熱凝固療法(RFA)】
・高周波電流を使って腫瘍を凝固壊死させる。
・3cm以下の小さな腫瘍に有効で、手術に比べ低侵襲。

【エタノール注入療法(PEIT)】
・腫瘍内にエタノールを注入し、腫瘍細胞を壊死させる。
・RFAと同様に小さな腫瘍に適用され、繰り返し治療が可能。
肝動脈塞栓療法(TAE・TA(C)E)・腫瘍の栄養血管に塞栓物質や抗がん剤を注入し、腫瘍を壊死させる。
・生存期間の延長が期待できるが、肝予備能が不良の場合は適用できない。
肝動注化学療法(TAI)・肝動脈に直接化学療法剤を投与する。
・TACEが不可能な場合や、高度の門脈腫瘍栓を伴う場合に行われる。
全身化学療法進行した肝がんや遠隔転移がある場合に施行される。
肝移植・Milan基準を満たす場合に適用される。
・脳死肝移植と親族からの生体肝移植がある。
放射線療法陽子線や重粒子線治療が注目されているが、まだ標準治療としては確立していない。

肝臓がんの治療は、腫瘍の特性や患者の肝機能に応じて、これらの治療法を単独または組み合わせて行われます。肝炎の治療も肝がんの進行抑制に重要であり、消化器がんの治療技術の進歩により、治療成績は向上しています。

久留米中央病院では、肝がんのプロフェッショナルとして、患者さまに合わせた治療法を様々な方法で行っております。
肝臓に関する疑問や不安など、気軽にご相談ください。

再生医療

久留米中央病院では、自己脂肪由来間葉系幹細胞を使用した再生医療を行っています。

  • 1)肝硬変症対する自己脂肪幹細胞の肝動注移植(計画番号PB7190016)
  • 2)慢性疼痛に対する脂肪幹細胞移植治療(計画番号PB7180024)

この治療は自費診療であり、厚生局に承認された治療計画に基づいて実施されます。
間葉系幹細胞は免疫調整能を持ち、拒絶反応が少ないため、肝細胞や神経細胞への分化能があり、肝線維化抑制や神経の再生に寄与することが判明しています。

肝硬変症の幹細胞治療

肝硬変症に対する自己脂肪幹細胞の肝動注移植は、外来での投与が可能で、左上腕動脈穿刺を通じて行われます。
20ccの幹細胞を固有肝動脈より投与後、2時間の安静、その後当日帰宅が可能です。
治療は6ヶ月間で3回行い、肝硬変の改善を観察します。

2020年の肝臓学会で報告された8例の研究では、Child-pugh scoreの低下傾向が確認され、肝硬変に対する有効な治療法として期待されています。

慢性疼痛の幹細胞治療

慢性疼痛に対する自己脂肪幹細胞移植治療は、筋肉痛、骨痛、関節痛、神経性疼痛など、基礎疾患を問わず行っています
治療は約1時間の点滴で投与され、当日帰宅が可能です。

この治療法は80%以上の高い確率で疼痛の改善が見られ、歩行不能であった方が歩行練習可能となった例も報告されています

治療の流れ

皮下脂肪組織採取

腹部の皮下脂肪を局所麻酔下で採取します。
(傷は1.5cm程度です)

幹細胞抽出、培養

採取当日に細胞培養加工施設へ輸送。
50日間ほどで50,000,000以上に培養します。

投与

久留米中央病院内で投与します。

幹細胞治療は、再生医療の一環として、特定の疾患に対する新たな治療選択肢として発展しています。
特に、自己脂肪由来の間葉系幹細胞を用いた治療は、患者様自身の細胞を使用するため、拒絶反応が少なく、様々な疾患の治療に応用できる可能性があります。

アインプロス®(Ainprose)補助的療法

アインプロス®は、内因性生体微粒子や2000種類以上の生理活性物質を含む製品で、これらの成分が再生能力の高い細胞や損傷した細胞に働きかけ、組織の再生を促す効果が期待されています。

アインプロス®の効果

アインプロス®は、血管再生・新生作用、神経細胞の修復・再生作用、抗炎症作用、活性酸素除去作用、免疫調整作用、美容作用など、幅広い効果が期待されています。

骨・筋肉・関節症状

  • 関節痛
  • 腰痛(ヘルニア、ぎっくり腰)
  • 全身のハリ
  • 肩こり
  • 五十肩
  • 骨折
  • 肉離れ
  • 痛風
  • 指の関節痛

全身症状

  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 目眩
  • 睡眠障害(不眠、中途覚醒など)
  • 慢性疼痛
  • リウマチ性疾患
  • 創傷
  • 術後後遺症
  • 免疫低下
  • 二日酔い

神経症状

  • 神経痛
  • 痺れ
  • 認知症
  • 糖尿病性神経障害
  • 運動麻痺
  • 感覚以上

血管症状

  • 不整脈
  • 末梢循環障害
  • 動脈硬化
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞

肝・膵に起因する症状

  • 脂質異常症
  • 高血糖

呼吸器症状

  • 肺炎
  • 喘息

眼科症状

  • 眼精疲労
  • 冬瓜
  • 飛蚊症
  • 視力低下
  • 糖尿病性網膜症

泌尿器科症状

  • 頻尿
  • 尿もれ
  • ED(勃起不全)

婦人科症状

  • 不妊
  • 更年期障害

皮膚症状

  • 肌荒れ
  • 白斑
  • かぶれ
  • 火傷

アインプロス®に含まれる成長因子

  • EGF:損傷組織の増殖再生を促進。
  • VEGF:血管生成に重要な役割を果たす。
  • TGF-β:細胞増殖や成長などを調整。
  • HGF:肝細胞の増殖を促進。
  • KGF:毛髪や皮膚の形成をアシストする。
  • IGF:成長ホルモンによって生成される。
  • PDGF:損傷組織の再生を促進。
  • FGF:血管新生、創傷治癒に重要な役割を果たす。
  • IL-7:細胞増殖、成熟を調節。
  • GM-CSF:造血因子、免疫調節因子として機能。
  • EPO:赤血球の産生を促進。
  • TSG-6:炎症を抑える。動脈硬化に対する治療薬としても注目されている。
  • TPO:血小板の前駆細胞。
  • TIMP:コラーゲンやエラスチンの繊維化を防ぐ。

料金

※肝炎・肝硬変・がん治療は保険診療となり、また患者様の状態によって治療内容が決まるため、詳しい料金については診察時に医師と直接ご相談ください。

肝硬変症に対する幹細胞治療

220万円〜242万円(税込)+追加費用
追加費用については、状況によって別途発生する場合がございます。

慢性疼痛に対する幹細胞治療

220万円(税込)+追加費用
追加費用については、状況によって別途発生する場合がございます。

アインプロス®の点滴投与・静脈注射

30ml点滴投与1回¥495,000(税込)
30ml点滴投与3回¥1,336,500(税込)
30ml点滴投与6回¥2,475,000(税込)
10ml点滴投与1回¥225,000(税込)
5ml静脈注射1回¥126,500(税込)
※自由診療です(保険証は使えません)。

※アインプロス®の投与に伴い、一時的にアレルギー等の副作用が起こる場合がございます。
※アインプロス®は、諸外国においても重大なリスクについての可能性について明らかな情報はございません。
※アインプロス®は、一般社団法人Advalife Scienceで製造しています。
※アインプロス®は、医薬品医薬機器等法上の承認を得た医薬品ではございません。
※アインプロス®と、同一の成分や性能を有する他の日本国内承認医薬品はございません。

SND式シリーズ

節酒メソッド

※初回ご相談無料

クリニック情報

医療機関名医療法人いたの会
久留米中央病院
住所〒830-0001
福岡県久留米市小森野2-3-8
アクセス【バス】
西鉄バス 久留米高専バス停下車 徒歩5分
【車】
九州自動車道 久留米インターから20分
診療時間月〜金曜 9:00-12:00/14:00-17:00
土曜 9:00-12:00
日曜・祝日・第2,4,5土曜休診
クリニックHPhttps://www.kurume-chuo.jp/
電話番号0942-35-1000